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ミニ情報通信

東北ブロック障害者雇用セミナーが開催されました。

去る2月20日(火)午後1時30分から、東京エレクトロンホール宮城6階大会議室(仙台市青葉区)において標記セミナーが開催されました。
 当日は、まず最初に、当協会の栗原会長から開会のあいさつがあり、このセミナーが厚生労働省からの受託事業として開催されたものであることが説明されました。
 栗原会長のあいさつの後は、目白大学人間学部の滝島真優様から「発達障害者の特性を活かした就労支援」と題してご講演をいただきました。
 滝島様からは、発達障害者の特性や行動の特徴等について説明があった後、その就労を促進するためには、基本的な労働習慣を個別に合わせて習得していくことや、発達障害者の離職の原因となりやすい対人スキル等のソフトスキルについて環境に応じて支援すること、そしてジョブマッチングとその後の職場定着に向けたアセスメントが重要であるといったお話がありました(詳しくはこちらの資料をご覧下さい)。
 滝島様のご講演の後は、「就労困難な障害者が働き続けるために」というテーマでパネルディスカッションが行われました。
 パネルディスカッションは、当協会の加藤幹夫東北ブロック長(株式会社新陽ランドリー代表取締役社長)の司会進行の下に、滝島様や宮城県立名取特別支援学校進路指導部長の遠藤誠一様、NPO法人自閉症ピアリンクセンターここねっと主任相談員の西田有吾様、それから、このセミナーと同様に厚生労働省からの受託事業として設置されている当協会仙台相談コーナーの佐藤貴紀相談員をパネリストとして行われました。
 このうち、遠藤様からは、宮城県内の特別支援学校における進路指導の実際についてご紹介があった他、西田様からは、相談内容が多様化・複雑化しているといった発達障害者の相談支援の現状やご自身が担当された就労支援の事例についてもご説明がありました(詳しくはこちらの資料をご覧下さい)。
 また、佐藤相談員からは、相談コーナーでの相談の経験を踏まえて、1)会社の人事部だけで障害者の雇用を進めようとしてもなかなかうまくいかない、2)日本企業の多様性のなさが障害者雇用の足かせになっているのではないかといったお話がありました。
 さらに、以上の各パネリストの発言に対し、会場から、「発達障害の自覚がない人への対応はどうしたらいいか」という質問が出ましたが、これについては、滝島様の方から「支援者側から一方的に理解を迫るのではなく、生活上の困り感を実感の伴う形で共有することが大切である」というお話がありました。
 今回のセミナーについては以上ですが、当日は少し雪が残り、東京よりも寒い仙台にあっても100人以上の参加者が集まった大変盛況なセミナーとなりました。